深耕起と浅耕起どっち派?土を育てる秋作業。

耕起田んぼでは、藁散らしを行い均等に藁を圃場内に拡散させたらトラクターで耕起をしていきます。
一番ベストなタイミングは、稲刈り後にすぐに耕起すること。
土を耕して、稲の株や藁などを土とまぜることで有機物の分解が促進されていきます。
稲刈り直後に耕起することで田植えまでの期間の間にしっかりと有機物が分解されて、土壌の肥やしとなり翌年のおいしい米を作る糧となってくれます。
秋起こしで気を付けていることは?
秋起こしは、土塊ができるようにトラクター(ロータリー)を調整して走らせます。
細かい土になりすぎると時間がたつにつれて乾燥して次第に土が固くなり、水はけが悪くなります。
細かい土は、水に流れやすく大雨が降ったりすると田んぼから土壌流失のリスクもあります。
そのぶん土塊の状態だと流失しにくく水はけがよくなり、空気の流れもできるため、微生物が酸素不足にならずに活発に働きやすいです。
そして、これから本格的な冬になり寒さによって何度も土塊が凍っては融けてを繰り返すことで春までに細かい土(団粒)に変わっていきます。
冬の凍結で自然にできた団粒の方が水持ち・排水・通気性が機械で細かくするより優れていると言われています(*’ω’*)
耕す深さは、おおむね10cm未満で今年は実施。
深耕起のメリット
・踏み固められて固くなった土の硬盤[固い層]を壊し砕くことで根っこが深く伸びて養分も吸いやすくなる。
・深い層まで隙間ができて空気の流れによって微生物が活性化され、水はけも良くなって根腐れを防ぐ効果あり。
・団粒構造ができて酸素が行き渡り微生物活性化して長期的な土づくりに役立つとも言われています。

深く耕すメリットもありますが、浅耕起にしているのは土の微生物を必要以上に壊さずにして土の劣化を防ぐためでもあります。
深い所まで耕起すると重たい機械を走らせたときに地面が沈んで圃場に凹凸ができやすくなります。
凹凸ができた圃場での稲刈り(バインダー作業)がやりにくくなったり、人力で草引きするときに足が地面に沈んで歩けなくなったりと困ることが多かったのも理由です。
あとは、深耕起だとトラクターの負荷が多くなり、それに比例して燃料を多く使ってしまう為、浅耕起の方が作業時間も早く終わり燃費も向上します(^_-)-☆
深耕起と浅耕起のメリット・デメリットは両方あると思いますので、自分たちの圃場にあったやり方を見つけていくことでより良い環境に近づいていくのでしょう。
byさかた