草を食む ~命を頂くという事~
暑さが冷めやらぬ今日この頃。
暑さに倒れる事の無いように養生しています。
日陰に涼み、水を飲む。
当たり前の事のようで甘く見る事はできません。
休憩を取る際には水を積極的に摂るようにしています。
とは言え、身体を守る為には水分以外の要素も必要です。
熱を下げる事ができても、塩分が無ければ健康を保てません。
ここ数年の気象の荒れ具合は決して看過できないもの。
場合によっては命にかかわる事態にも繋がりかねません。
自分の命を守る為に僕たちにできる事というのは何なのでしょうか?
田圃や畑には様々な草が生えています。
草と言っても、ただそこに生えているだけではありません。
大地の力を借りて生きて、更に自らが得た力を大地に返すのです。
大地の命を循環させる為に存在する草たち。
その草たちの力を少しだけお借りするのです。
稲の天敵ともいえるコナギです。
除草対象ではあるものの、この草はビタミンの宝庫でもあるのです。
水洗いをしていろんな料理にアレンジして食べてみるとほのかに甘味を感じる草で
空腹を感じていたお腹を満たしてくれました。
ミネラルも多く含むようで
暑さに火照った身体が楽になるのを感じました。
食べる事のできる雑草は勿論これだけではありません。
特に大した効能はありませんが、水田に生えるカズノコグサ。
田植え前の田んぼに生えるコオニタビラコ。
田んぼだけでなく、畑の方にも食べられる草は沢山あります。
本社内で見つけたスベリヒユです。
食べられる事を知っているので、調理して食べてみる事に。
ぬめりが口の中に広がって、まろやかな味を楽しむ事ができました。
お腹の調子も良くなったので調べてみたところ
「消化吸収を助けてくれる」効果があるのだそうです。
自然界のお薬とも呼べそうですね。
僕たちは普段から大地と草からの恩恵を受けています。
それがどれ程か考えられない程に日常生活の支えとなっているのです。
けれども僕たちは強く意識しなければその事に気付けません。
いえ、「気付けないようになった」と言えるかもしれません。
人間に都合の良いものだけでは自然の摂理は乱れてしまいます。
僕たちが敵と見なしている草はきちんと理由があって生えるもの。
草はただの生き物ではありません。
大地の為に命を繋ぐ存在なのです。
ただ単に邪魔な草だと決めつけるのではなく
草の役割を知り、それを愛でる心を育てたいものです。
by都筑