雑草 ~自然を守るもの~
もうすぐ初夏の日が来ますね。
畑作業の他にも稲作作業にも精を出しています。
関西工芸社では自然環境に配慮して
田んぼと畑での農薬散布は行っておりません。
無農薬なので当然、虫はつきもの。
稲作と田んぼの両方を見る事は難しいので、
畑班と田んぼ班に分かれて作業を行っております。
どちらのの作業に心を込めて取り組みました。
草が生い茂っていますがニンジンが植えられています。
さらに言うと無肥料で道具を使った耕起もたったの一度きり。
「自然農」と呼ばれる栽培方法です。
小さい作物になり易いですが、農薬の心配はありません。
良い土の条件はフカフカしている事。
硬いままでは何も育ちません。
ではどのようにして野菜を育てる環境を作るのか。
ホトケノザとアメリカフウロが映っています。
お察しの通り。
「雑草」に耕してもらうのです。
できるわけがないと思われそうですが
不可能な事ではありません。
根が張れば当然、土を掘り進んで行きます。
固まった土はほぐれて微生物の活動を促進します。
その過程を経て、土に良い影響を与える「糸状菌」が生まれるのです。
時にはナズナなどの食べられる野草が生まれる事も。
雑草には不思議な力が宿っています。
とは言え、雑草は時に害を与えるという事も忘れてはなりません。
畑の近くでノボロギクを見つけました。
見た目は綺麗ですが「毒」を持っています。
その上、高い繁殖能力を持つ厄介な草。
可愛そうですが抜くしかありません。
自然農に取り組むのであれば
抜くべき草とそうでない草の見極めは大事です。
人に自然の恩恵と試練を与える雑草。
けれども雑草は敵ではありません。
自然を守り、新たな命を育む大きな「力」にも成り得るのです。
その事を忘れずに自然界の全てに対して
経緯を持ちながら生きていきたいものですね。